【実践紹介③】帰り道 人物像の難しさから問いを立てる
公開日: 2026年5月19日火曜日 「帰り道」(光村図書6年)
帰り道 人物像の難しさから問いを立てる
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前回の振り返り
それぞれに自分の考えをもつことができるようになりました。
しかし、自身をもって人物像を書けない子どもたちもいたようです。
という事で自分の今の手応えから考えていきます。
今回は、このよううなシートを準備しています。
振り返りとして、人物像を書くか、自分の今の疑問や考えた事について書くか、教師が子どもの状態を見取るためでもありますし、子ども自身が今の状態を振り返る事ができるようにするためです。
T :律と周也ってこんな人を書くのか、それとも考えた事や疑問を書くか明らかにしたい
のはどっちなのかな?
CC :右側(人物像の方)!
T :そうだね!結構自身をもってかけました?
CC :あんまり書けてないな~。あまり自信がないな。
子どもたちの今の様子として、しっかり考えてはみたものの、人物像を想像するという事に一歩壁を感じているそんな様子でした。
そこで、疑問を書いている。たくしくんの振り返りをまず紹介する事にしました。
たくし:疑問があって、143行目の「ひょっとしてー」のところに何か入るんじゃないかな?と思いました。きっとここには何か入ると思うんだよね。
T :たくしくんは今どんなところに疑問をもっているか分かる?
ここで、一度たくしくんがどうしてその疑問を思っているか・・・・・
どうしてその立ち止まりが生まれたのかを共有する時間を取りました。
たくしくんは、この疑問を書いた理由として、周也が今まで様々な事に悩んでいて、きっとこの「ー」の部分には、どのような言葉が入るか考える事で、人物の心情が分かり、人物像につながるという事を話しました。
ここで、問いを解決する事で、人物像が思い浮かびそう。そんなところをきちんと共有をする事ができました。
そこで、一度グループで「問い」を探す時間を取る事にしました。
そうたさんのグループでは、以下のようなやり取りがありました。
あみこ:私は、周也が最後こっくりうなずいたってところを考えると良さそうだと思う。
そうた:ここが分かれば、周也の人物像って考える事ができるのではないか。そう思うの?
あみこ:ここで周也が話さないって事は、いつもは周也はしゃべっているってことじゃん
かずし:うんうん
あみこ:つなりここで出ない理由を考えるといいと思うんだよね。
そうた:確かに、いつも律とはしっかり喋っているもんね。
ここのグループでは、周也らしさ(いつもずっと喋っている。)という場面から、じゃあ何で最後、周也はうなずくだけになってしまったのか。一旦自分たちが考えていた人物像から、疑問を出している様子を見る事ができました。
また他のグループでは以下のやり取りを見る事ができました。
りくし:123から読んでみて、せーの。
CC :なんだと思う間もなく、ぼくの頬の最初の一滴が当たった。大粒の水玉がみるみる 地面を覆っていく。天気雨ー頭ではわかっていながらも
たくし:なんでここが疑問なの?
りくし:天気雨で何かを考えていたのかな?と思って。
ももな:わたしも一緒。
りくし:この「ー」もきっと何か入る気がするんだよね。
ももな:自分の気持ちが何かだよね。
たくし:じゃあここもとりあえず問いで出してみようか・
このように「ー」の表現から解釈をつなげて考える姿も見る事ができました。
今日はとりあえずたくさん疑問を出して考える時間として設定しました。
子どもたちが出した問いを出してみます。
・律と周也で雨の表現の仕方がちがうのはどうして?
・なぜ、球の逆襲が雨なのか?
・64行目の「本当に両方好きなんだ」という言葉。周也はなぜこっくりうなずいたのか?
・「ひょっとしてー。」の「―」に入る言葉は何のか?
・5行目から57行目まで、周也は律のことをどう思っていた?
・137行目「ぼくはそれを言葉にできなかった」がなぜ、言葉にできなかったのか?言葉にするならなんて言うか?
・「なぜだか、律は雨あがりみたいな笑顔にもどって、ぼくにうなずき返したんだ。」どうして律はうなずくだけだった?
・「周也にしてはめずらしく言葉がない。」いつもとどんな感情のちがいがあるのか?
・雨が降っただけで、あんなにもやもやしていたのに、なぜ仲直りができたのか?
・どうして、けんかした相手と一緒に帰っているのか?
・律と周也の気持ちは最後でどう思っているのか?
・律は周也のことをどう思って、周也は律のことをどう思ってる?
・仲がよかったのに、なぜけんかをしたのか?
・「ひょっとしてー。」のところで、周也は受けとめることができた?投げ返せなかったけど、受け止めることができてうれしかった?
・137行目の「心で賛成しながらも」のところで言葉にできなかったのはなんでだろう?
・周也はどうして野球を休んでまで、一緒に帰りたかったのだろうか?
・「舞う砂ぼこりを西日がこがね色に照らして」っていうのはどんな情景を表しているのだろうか?
・88.89.90でどうして周也は何度も何度も律に質問したのだろう?
・天気雨が降っただけなのに、おなか(みぞおち)の痛みはきえたのだろうか?
・何かを洗い流したの、何か?って何だろう。
・「本当にあっというまのことだったんだ。」なぜ、あっというまに感じたのだろうか?
・「空一面からシャワーの雨が降ってきた」には一体どんな意味があったのだろうか?
・「天気雨―」の「―」にはどんな意味があるのだろうか?
子どもたちは、行動の理由だけでなく、人物の心情や表現等に着目している様子を見る事が出来ました。
次の時間はこの問いを解決させていく時間です。
どのような学びが起きてくるのでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。
国語科 岩﨑 兼司

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