「お手紙」(2年国語)の教材研究〜この作品を愉しむ“問い”をあーだこーだする〜

公開日: 2025年1月5日日曜日 「お手紙」(光村図書・東京書籍2年) 教材研究

先日、


をテーマに、「お手紙」教材研究の会を実施しました。

タネ本はこちら
「遊びが学びに欠かせないわけ―自立した学び手を育てる」2018/ピーター・グレイ (著), 吉田 新一郎 (翻訳)

教材研究の流れ

会の流れは以下の通りです。
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1 まず読んでみる
2 この教材を愉しむ“問い”を出し合う
3 問いについて“あーだこーだ”タイム
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あんな問い、こんな問い

以下は、あーだこーだタイムで出た問いとそれぞれの解釈のメモ画像です。
例えば、こんな問いが出てきました。

・かえるくん、がまくんは何が「かなしい」のか?
(かえるくんも悲しいのはなぜ?)

・かたつむりくんに手紙を届けてもらうように頼んだことを、かえるくん・がまくんはどう思っているのか?
→かえるくんが渡した時、なかなかかたつむりくんが来なかった時、二人で待っている時、手紙が届いた時で変わりそう!

・なぜがまくんはお手紙を待つのを諦めたのか?
→悲しさの内実と関連しそう!

・かえるくんは、なぜお手紙の内容を言ったのか?なぜ「親友」と書いた?

→その前のやり取りと関連付けると読めてくる!

・四日間、なぜずっと待っていた?待っている間、何を話した?
→物語の「空所」に着目することで、それまでのやり取りを関連付けたり、作品の世界観をよりたのしめそう!

・結びの「がまくんはとてもよろこびました」の内実は? 
→手紙の文面を聞いた時の喜び、一緒に待つ喜び、手紙が届く喜び、一緒に受け取る喜びetc.


まとめ


この「あーだこーだタイム」を通して考えたことは、次の二つです。

1 気持ちの「内実」を明らかにする!
この物語は、かえるくん・がまくんの心情が「かなしい」「ふしあわせ」「しあわせ」「よろこびました」などの言葉で表現されています。平易な心情語なのでなんとなく読めた気になりそうです。また「親友」という言葉も印象的です。これらの言葉に込められたふたりの気持ちの「内実」を明らかにすることで、作品のたのしみ方がぐっと深まりそうだと思いました。

2 物語の「空所」に着目した読みを!
「ああ。」「いいお手紙だ。」

がまくんがこう言った後、ふたりは四日もの間、お手紙を待っています。

その間、ふたりはどんなお話をしたのか?
どんな気持ちで待っていたのか?

そこに着目することで、それまでのやり取りと関連付けながら、ふたりの気持ちや関係性がより読めるのではないかと思いました。


今回の教材研究の会は、新しく立ち上げた“こCoから”cafeという学びの場で行いました。
今後もちょくちょく情報発信をしていくので、よろしければLINEオープンチャットへのご登録をお願いします!

オープンチャット「"こCoから"cafeーことば・コミュニケーション・からだー」



国語科 溝上 剛道






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