【スイミー①】初発の感想の代わりに、『スイミーあのね』を書いてみました!

公開日: 2024年5月31日金曜日 「スイミー」(光村図書2年上)

 前回のブログ【もったいない!】

『スイミー』はもっと“具体”を読むべきだ!!

では、絵本としての魅力と低学年文学の指導事項のマッチングについて述べました。

今回からは、その考えに基づいた授業の実際をお伝えしていきます!


第1時の目標

「スイミー」(絵本)の読み聞かせを聞き、『スイミーあのね』を書く活動を通して、お話に対する感想や疑問をもつことができる。

主な学習活動

① 絵本の読み聞かせを聞き、お話の大体を確かめる。
② 感じたことや疑問に思ったことを出し合い、『スイミーあのね』を書く。

学びの実際

<学習活動①>絵本の読み聞かせを聞き、お話の大体を確かめる。

今回の単元では、机のない特別教室で授業をしていく予定なのですが、この日はその一回目。
教室には、こんな仕掛けをしていました。

子どもたちからは「スイミーだ!」「先生、読んでくれるの?」という声が!
早速、読み聞かせをしていきます。










読み聞かせをする中で、子どもたちは様々な反応をします。
「うわー!」「大きい!」「まぐろこわーい」
それらの言葉を拾いながら、内容の大体を確かめていきました。

その中で、私が意図的に取り上げた発言があります。
それは、「スイミーから見ると…」「私たちから見たら…」という言葉です。
この言葉は、本単元で大切にしたい「場面の様子」「人物の行動」を具体的に想像することにつながる見方が表れた言葉です。

<学習活動②感じたことや疑問に思ったことを出し合い、『スイミーあのね』を書く。

『スイミーあのね』とは、低学年期の日記指導等で取り組まれることのある「先生あのね」(あのね帳)から着想を得たものです。[1]
昨年、ヨシタケシンスケさんの絵によって多くの書店にも並び、子どもたちにも馴染みのあるものだったので、本学級でも4月からちょっとずつ「せんせいあのね」「一組さんあのね」「○○あのね」などの形で取り組んできていました。
「あのね」の良さは、なんといっても子どもたちがかしこまらずに、素の思いを、生の言葉で語れるところにあると思っています。

「あのね」は子どもたちにとって馴染みのある活動だったので、この日は、「今日は初めてスイミーを読んだから、『スイミーあのね』を書いてみようか」と投げかけました。
すると、あちらこちらで「もう一枚書いていい?」「あっちの場面も書けそう!」という声が!
書いたものから、写真のように、それぞれ「あのね」とスイミーに伝えたいことや疑問に思ったことがあったところに貼っていくようにしました。



いわゆる「初発の感想」に当たるかと思いますが、
・短文で
・自分が心に残ったところを中心に
・場面を選んで
・何枚でも
書けるので、子どもたちにとって取り組みやすく、また楽しい活動になったようです。

第2時では、この『スイミーあのね』を、単元全体とどう繋げていくかを子どもたちと共有してきたいと考えています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

国語科 溝上 剛道


[1] 「せんせい、あのね––ダックス先生のあのねちょう教育––」(鹿島和夫、2010、ミネルヴァ書房)を参考にしている。

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