たずねびと【第3時】

公開日: 2025年6月20日金曜日

こんにちは。国語科の木下です。
たずねびと第3時になります。

本時の目標

 なぜ、綾がそこまで広島に行きたかったのかを考えることを通して、叙述を基に「楠木アヤ」への思いを想像することができる。

主な学習活動

① 前時の振り返りを基に、本時の学習課題を設定する
② 課題について、叙述を基に話し合う
③ 話し合ったことを基に、言語活動をつくりかえる

学びの実際

〈学習活動①〉前時の振り返りを基に、本時の課題を設定する

 T:手応え黄色の人が多いみたいだけど、振り返りを紹介してくれる人いますか?
わた:僕の旅は「もう一人のアヤちゃんを探す旅」
   だったんですけど、駅で見た原爆供養塔納骨名簿
   を見て、もう一人のアヤちゃんに興味をもって、
   広島まで行って原爆被害を知ったけど、そこまで
   するかなと思って。名前を見ても自分だったら、
   すごいくらい。
 T:今のわたくんと同じところ考えていた人いる?
そう:なんで、そこまでして探したいのか。
しん:世界で初めて原爆が落とされたところくらいしか
   知らないってあったから興味もわくからと思った
   けど、まだ納得はしていない。
じん:そんなんだったら、パパッと調べたらいい。
 T:ということは、戦争に興味があったが違う?
けん:戦争のことを知るためってのはあるけど、
   お母さんが行ってみましょうよって言って、
   行こうよってお願いしていたから、行きたい
   気持ちが強かった
しん:みんな行こうよってなったから行った。
あお:たまたま都合がよかったから。
 T:ゆりかさん、隣で首傾げているね。
まと:お兄ちゃんが広島に行きたいって言ったから
CC:それは、違うんじゃないかな。
わた:せがんだってあるから、行こうよ行こうよって
   綾が頼んだんだよ。
 T:あくまでも綾ちゃんから行きたいってなってるん
   だね。
あい:私だったら、そうなるけど綾ちゃんは違うと思う。
 T:じゃあ、今日は一から四の場面までで、掘り下げて
  みましょう。

 かなりの子どもたちが、お母さんやお兄ちゃんが行くっとなったから広島へ行くことになったと読んでいることが分かりました。そこで、そうではなく綾ちゃんが広島へ行きたいと思ったの気持ちを一の場面から四の場面から掘り下げることにしました。

〈学習活動②〉課題について、叙述を基に話し合う

 個々で場面を読み返したり、話し合ったりした後に行き詰まってしまったという困り事が出てきたので、全体の場で他の意見を聞いてみたいという思いを全体で共有し、それぞれが考えたことを伝え合う場を設定しました。以下、全体の場での対話の様子です。

ゆり:年齢や名前が一緒だから気になるのは分かるし、
    夢にまで見ていたから気になっていたのは分かった
    けど、なぜ広島まで行こうとしたのかが分かりません。
こうた:何十年もアヤちゃんのことを探しに来ないのからだと
    思います。最後、アヤちゃんのことは見つからなかった
    から、気になっているのだと思います。
あい:どうして誰もアヤちゃんのことを何十年も探しに来ない
   のだろう。ってあるので、かわいそうだと思った。
   名前と年齢が一緒だから、自分と重なったのもあるけど。
 T :整理するね。名前や年齢が一緒なのはあくまできっかけ
   だってこと。
むぎ:かわいそう。だから、ちょっと見つけたいって思いがあった。
   広島に行けばアヤちゃんを見つけられそうな気がしたのは
   どうしてだろう。ってあるから
 T:何十年も誰も探しにこないが重要そう
しん:夢にも出てきてて、同姓同名で年齢も一緒だから、ちょっと
   気になっているくらいのレベルじゃない。
   僕だったら、行きたいまではならないけど、心当たりもないし
   誰も知らないから、あんなに見てたから、結構気になる。
   探すっていうより、どっちかっていうと・・・
 T:上手く合う言葉が見つからないみたいやね。
   しんくんが言っているのは、軽い気になるじゃないってことよね。
けん:軽い気になるじゃない。
じん:僕も同じ年齢だけど、そこまでは思わないから、やっぱりかなり
   気になっていると思う。
 T:ちょっと近くの人と話してみようか。
ゆう:お兄ちゃんにせがんだってあるし、夢の中で出てくるし、楠木アヤに
   はっと手を伸ばしたって、あるから不思議で見に行きたくなった。
 T:何が不思議?
ゆう:文字が浮かんで消えて、その中でアヤだけが目について消えたのか不思議
あい:どうして誰も心当たりがないって、あるからアヤちゃんを探すことは
   できなけど、心当たりがある人はいるんじゃないかと思ったんじゃない。
わた:題名のたずねびとが文章になくて、何がたずねびとなのか分かんない。

 この後、各々の考えを呟き始めたので振り返りも兼ねて、言語活動の書き換えとその手応えを書き込む学習活動③へと移りました。本時の話し合いの結果、子どもたちの紀行文は「アヤを探す」という言葉が多く出てきました。しかし、その内実を見ると四の場面以降の出来事が反映されていないものが多かったため、次時では他の場面を含めた上で、旅の名前を検討できるようにしていきたいと思います。

それでは、第4時へと続きます。



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