「スイミー」(光村図書2年)~絵本のプレゼントにそえるメッセージカードを書こう~

公開日: 2018年5月30日水曜日 「スイミー」(光村図書2年上)













「今日は,みんなにプレゼントがあります。」

授業のはじめ,おもむろに包装紙から取り出したのは,レオ=レオニの名作『フレデリック』です。

でも,実はプレゼントしたのは絵本だけではありません。

こっそり最後のページに,「二年三組のみなさんへ」というメッセージカードを忍び込ませていました。


そこには,こんなメッセージが書かれています。


みんなは、この「フレデリック」を読んで、どんなことを かんじたかな。
先生は、フレデリックって、ほかのねずみたちにはないすてきな自分らしさをもっているなあとおもったよ。

はじめは、冬にむけてみんながせっせとはたらいているのに、一人べつのことをしていたから、
ちょっとかわっているなとおもった。でも、フレデリックは、さむさがきびしい冬でも、みんなのこころがあたたかくなるようなものをあつめていたんだ。
「目をつむってごらん。」フレデリックの話を聞くと、本とうにひかりや色が目にうかんでくるようだった。フレデリックのあつめたことばを聞くと、みんな、こころがおどるようだった。

先生は、まわりの人とちがうことをすると、「これでいいのかな。」とふあんになることがある。
でも、このお話と出あって、みんなにあわせるだけではなく、フレデリックみたいに、じぶんらしさを大じにしたいとおもったんだ。

みんなはどうかな。おへんじをきかせてね。



絵本の読み聞かせ後,そのメッセージを読むと,

「先生,お返事書いてもいいですか?」

「わたしたちも,自分で絵本のプレゼントしてみたい!」

などの声があがりました。

そこで,この単元では『スイミー』やそのほかのレオ=レオニ作品を読み,自分が思ったことをメッセージカードに書いて家族へプレゼントする,という活動を提案しました。

この「二年三組のみんなへ」というメッセージカードを提示したのは,レオ=レオニ作品への導入という意味合いだけではありません。このメッセージをモデルにしながら,本単元で身に付けるべき力を子どもと共有し,単元の学習課題を設定することが真の目的です。

実際の授業では,メッセージにどんなことが書かれているかを子どもたちに考えさせながら,「だれが」「なにをして」「どうなった」「おもったこと」「行動」「会話」など,本単元で思考の手がかりとなる学習用語を確かめていきました。






そして,それらを<身に付けるべき力><思考操作><言語活動>で整理し,次のような学習課題を設定しました。 

 だれが,どうして,どうなったかについて      <身に付けるべき力>
 会話や行動をつなげて               <思考操作>
 絵本のおくりものにそえるメッセージカードを書く。 <言語活動>

次回のブログでは,この学習課題を基に,子どもたちがどのような問いを立てて課題解決に向かっていくかを紹介させていただきます。

ご期待ください!

国語部 溝上 剛道
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