第2回熊大附小国語授業研究会を開きました!!

公開日: 2019年2月22日金曜日

昨晩、第2回国語授業研究会を本校で行いました。

今回は「スーホの白い馬」の教材研究を行いました。

この教材は、光村図書の年間計画で考えた場合、低学年の最後の物語教材となります。

その最後の教材で、低学年の子どもたちに、どのような力をつけておくとよいのでしょうか。

そのようなことを念頭に置きながら、今回の教材研究を行いました。

今回は、本校溝上先生にお話しいただきました。

2月8日の研究発表会にて、溝上先生がこの「スーホの白い馬」の実践を作られたので、とてもタイムリーでホットなお話となりました。会終了後のご参会の先生方の表情が、とても微笑んでおられたので、充実の会となったと感じております。溝上先生、ありがとうございました。


さて、新学習指導要領完全実施目前の今、私たちはこの「スーホの白い馬」を使って、どのような授業をするべきなのでしょうか。

それはひとえに「資質・能力」を付けられる授業です。

言葉の力がつく授業です。

このことは、とても単純明快です。

しかし、実際の授業づくりになった時、教材内容に閉じた学びになり、何時間も何時間も活発に話し合うのだけれども、たくさんの「スーホの白い馬」博士が誕生することになっているのではないでしょうか。もしくは、活発に話し合えない子どもであれば、「スーホの白い馬なんて・・・」という子どもも出てくるかもしれません。

そのような授業ではなく、「子どもたちが言葉の力を確かにつけられる授業」をつくっていかないといけないのだと思います。

そこで、今回の教材研究を振り返ると、溝上先生は教材研究の観点に「指導事項」をもってこられました。第1学年及び第2学年の指導事項(エ)「精査解釈」の「場面の様子に着目して、登場人物の行動を具体的に想像すること」を明示し、「スーホの白い馬」で登場人物が「何をしたのか」「どのような表情・口調・様子だったのか」「行動の理由」を具体的に想像できる叙述を探すという方法で教材研究をされていきました。

会の中では「2の場面と5の場面を類比した時に、共通点がたくさんある。その中で「(スーホは)兄弟のように言いました」と2の場面にあるが、5の場面には会話文しかない。もし、5の場面にも『〇〇のよううに言いました』という叙述を入れるなら,なんと入れるとよいのか」というご意見を出していただき、そこからああでもない、こうでもないという話に進んでいきました。

教職三年目の先生は、その発言に対し、6の場面の「スーホは、ゆめからさめると、すぐ、そのがっきをつくりはじめました。」という部分の、「すぐ」が、どうしてすぐかわからなかったけど、2の場面ではスーホが白馬に語りかけるのみ、でも、6の場面では5の場面でもう死んでしまったと思っていた白馬から、話しかけられ、それに即応するように、すぐ作り始めたという読みを教えてもらった。とても腑に落ちて、自分はとても楽しい、とおっしゃっていました。そんなまっすぐな思いを出してくれる先生方に感謝です。

(ちなみに、私は「白馬の死をさえぎるように」という言葉を入れました。「しなないでおくれ」とスーホは言いながらも、きっと白馬が死んでしまうことはわかっていたのではないか、そんなスーホは死にゆく白馬の死をさえぎることしかできなかったのではないかと読みました。子どもにこのような読みをさせるかどうかは別にして、そんな物語を1人の読者として楽しむ時間って素敵ですね。)

会の終盤には、この教材の特徴となる「複合動詞」に着目し、「はねおきる」「はね上がる」といった表現による読みの違いを表出させることのできる言語活動として、今回溝上先生が研究発表会で授業した「オノマトペ人形劇」のご紹介をしてもらいました。

溝上先生は、ご自分の実践を丁寧に子どもの姿を基にしてご紹介してくださいました。
そんなまっすぐな溝上先生の姿も印象的でした。

たった1時間30分の研究会でしたが、物語の教材研究について、真剣に楽しく学び合うことのできる貴重な時間となりました。

第1回目は高学年の「海の命」
第2回目は低学年の「スーホの白い馬」と実施してきました。

この会は月1回で実施していく予定です。
3月には中学年の「ごんぎつね」の教材研究を行います。
このごんぎつねは2学期教材ですが、小学校の物語を語る上で、欠くことのできない重要な教材であることは、間違いないと思います。

来月は

3月7日(木)本校会議室にて、19:00~20:30

で行います。
今回は菊池からお2人の先生にもご参会いただけました。
また、前回から引き続き大学生のお2人
本校外国語科の髙田先生
県小国研や熊本市小国研でご活躍の先生方など多数ご参会いただきました。
他にも他教科の市の研究会に参加されている先生もご参会いただきました。
少しずつ、この輪が広がっていってほしいと願っております。

今後も気軽に参加できる教材研究の会にしていきたいと思っております。
いろいろな地域のいろいろな年代の先生方とする「教材研究」はとても楽しいです。
月に一度、リフレッシュする気持ちも込めて、ご参加されてみてはいかがでしょうか?
たくさんのお土産を手にしていただけると思っております。
国語の授業に興味のある先生方なら、どなたでもご参加いただけます。
どうぞよろしくお願いいたします。


追伸 本校外国語科でも月に1回「ENGLISH CAFE」を髙田先生主催で開いております。明日からの外国語の授業につながる勉強会です。次回は3月4日月曜日に開かれるそうです。興味・関心のあられる先生はぜひ、ご参会ください。


熊本大学教育学部附属小学校 中尾聡志

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