【ごんぎつね⑥】「これ,どう?」〜どんな時にみんなで話し合いたくなる?〜
公開日: 2023年10月31日火曜日 「ごんぎつね」(光村図書/東京書籍/教育出版)
第6時の目標
個々の活動でわかったこと,わからないことを全員で話し合うことで,考えを広げたり,問いを発展させたりすることができる。
主な学習活動
⓪「どんな時にみんなで話し合いたくなるか」を話し合う(前日のモジュールタイム)
①「これ,どう?」と尋ねたいことを出し合い,全体で話し合う。
② 各自で活動を選択して取り組む。
③ 問いの解決状況を振り返り,国語日記を書く。
学びの実際
<学習活動⓪>
「どんな時にみんなで話し合いたくなるか」を話し合う(前日のモジュールタイム)
先日,本校の校内研で,「子どもたちはどんな時に『協働的な学び』を欲するのか?」が話題になりました。
私たち教師が何気なく設定する「ペア・グループトーク」や「全体での話し合い」。
しかしそれらは,教師から指示されるからやっているだけかもしれない,ということに,今私たちは問題意識をもっています。
だったら,子ども自身に聞いてみよう!と思い,早速翌日のモジュールタイム(15分の短学習)の際に,子どもたちに尋ねてみました。
すると,こんな答えが返ってきました。
「にた問いの人と話し合いたくなる。」
「それで何人かで話し合って,一度解決したって思ったら,みんなに『どう?』って聞いてみたくなる。」
「私は逆に,うまくいかない時とか,わからない,まとまらない時に,みんなで話し合いたい。」
子どもたちってすごいなあと,改めて感じました。
きっとこうした考えをもっているこのクラスならば,自分たちで学び方すら選択していけるかも!という思いをもつことができました。
<学習活動①>
「これ,どう?」と尋ねたいことを出し合い,全体で話し合う。
前の日のモジュールタイムで「みんなで話し合いたくなる時」について共有していたので,この日は早速「これ,どう?タイム」をとりました。
子どもたちから全体の場で出された問いは,次の3つです。
「①ごんは,なぜいたずらをしたのか?」
「②ごんは,なぜ謝らずにこっそりくりやまつたけをもっていったのか?」
「③くりや松たけをもっていって,危ないと思わなかったのか?」
特に,②については,はじめ「なぜくりや松たけをもっていったのか?」という問いが出されましたが,話し合う中で「なんで謝らなかったの?」「なんでこっそりもっていったのかな?」など問いが具体化されていきました。
「なぜ謝らなかったの?」について議論する中で,子どもたちが勘違いしがちな「ごんは喋らない」ということについて確かめることができました。
すると,「もししゃべれてたらこうはならなかったのに!」「そうか,しゃべれないから・・・」などのように,ごんの人物設定を確認したことで,それが他の問いの解決の基点になっていきました。
<学習活動②>
各自で活動を選択して取り組む。
この日は,ホワイトボードを使って話し合う子どもが多かったです。その中で,根拠を洗い出していったり,図化して考えたりする姿が見られるようになってきました。
その姿を価値づけ,互いに見合えるように,それらをロイロノート(授業支援アプリ)で共有できるようにしました。
<学習活動③>
問いの解決状況を振り返り,国語日記を書く。
この時間は,学習活動①の全体での話し合いに時間がかかったため,最後は問いの解決状況を振り返り,「次の時間にどの手紙を選び,どんなことを書きたいか」を国語日記に書いていきました。
この日は、前日のモジュールで「どんな時にみんなで話し合いたくなるか」について話し合っていたことがとても生きました。
教師が発問したり、問いを取り上げたりするのではなく、子どもたち自身の「これでいいのかな?」「わからないな」「どっちかな?」などの困り感や立ち止まりから学びが動き出したのです。
これはいい!と思い、早速前回の掲示(学びの足跡)に付け足すことにしました。
次回以降、子どもたちからどんな「これ、どう?」が飛び出すか、楽しみになった1時間でした!
国語科 溝上 剛道
白模造紙の部分は前回のまま。
下の桃模造紙部分が「これ、どう?タイム」
として書き加えたもの。
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