言語活動「3つの『ごんぎつね読書レター』を書く」で、「考えの形成」の力を身に付ける授業②(第2時間目)(光村図書4年下「ごんぎつね」)~「わたしの問い」の解決と問いの発展・更新~
公開日: 2021年2月11日木曜日 「ごんぎつね」(光村図書/東京書籍/教育出版)
昨日は、研究発表会で発表する研究総論の提案を、本校職員に向けて行いました。
伝えたいことを上手に伝えることの表現することの難しさ、動画をプレゼンで流す技術的な難しさを感じました。先生方に公開するまでに完璧に仕上げたいと思います。
さて、今回は「ごんぎつね読書レター」の2時間目の授業ダイジェストを公開します。昨日は総論提案リハーサル後、寝入ってしまったため公開できませんでした。他県の先生から、「卒論みたいな授業記録を作られているんですか?」との声をいただきました。ページ数でいくとそれぐらいの量になるなと思いながらも、作っております。
第2時の目標と板書は以下のとおりです。
第2時の目標 「1つ目の『わたしの問い』の解決に取り組み,問いの発展・更新を行うことができる。」
本単元において身に付ける力は「考えの形成」です。
「考えの形成」をするためには,自分が身に付けた「構造と内容の把握」と「精査・解釈」の力を生かして物語を読み取ったことに対する自分の考えを形成する学びが必要なのです。
そのために,子どもたちが立てる問いとして,「①ごんの行動の理由」「②ごんの気持ち」「③ごんの気持ちの変化」「④ごんの性格」についての問いであることを意識させようと考えました。(これに加えて「場面の情景」の問いを,子どもたちの学びの状況に応じて、この時間の後に示していきます。)
授業開始の20分は,前時に立てた「わたしの問い」の解決に取り組ませました。
これまでの学びの中で,「書くことは考えること,考えることは書くこと」,「タイムマネジメントの意識」,「自分の考えをもってから友達と話し合うこと」などを,問いの解決に取り組むための学びの基礎的態度として育ててきました。
そのような基礎的態度を基にして,本時開始20分間は、問いの解決に取り組ませていきました。
静かに鉛筆がノートに自分の読みをまとめる時間となりました。
20分を超えたところで,問いの解決を止め,今自分が解決している問いとは,どのような問いなのかを発表させました。
その際,上記の①~④の問いのカテゴリーとなる視点を示し,自分の問いがどれに分類されるのかを発表させていきました。こうすることで,子どもたちの問いの中に「ごんの性格」の問いがないことを自覚させていきました。
問いの分類を確認した後,残りの時間を使って、再度問いの解決と発展・更新に取り組ませていきました。そして、最後の5分間で国語の記録を取っていきました。
全員の解決の様子を、ノートの記録から見てみると、あなぐらでのごんの独り言について,2人が気づいていました。逆に、「兵十のおっかあが死んだのはごんのせい」という読みをしている子も数人いました。このような反対となっているともとれる子ども同士の解決の結果については、考えを交流する話し合いの中で深めていきたいものだと考えます。
また、ある男の子は、本時の学びの中で、3つの問いを解決していました。しかし,3つ目の問いとその解決のつながりに弱さがありました。そこで,第3時の導入で,問いとその解決のつながりについて,全体で交流する学びを設定することとしました。(授業終了後に,この男の子には許可を取り、全体の場で話し合ってもよいことを確認しました。)
【ある男の子の問い】
なぜ,ごんはやさしいのに,いたずらばかりするのだろう。
【ある男の子の問いの解決】
自分がやさしいと思っていないから。
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